重機の資格の取り方・費用・日数|車両系建設機械の技能講習と特別教育【2026年版】

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資格の取り方ガイド・2026年版

重機の資格の取り方・費用・日数|車両系建設機械の技能講習と、3トン未満の特別教育

油圧ショベル(ユンボ)やブルドーザーを工事現場で動かすには、何の資格が要るのか。「重機の免許」と呼ばれるものの正体は、労働安全衛生法の技能講習と特別教育、そして公道を走るための運転免許です。3トンの境目、整地・掘削用と解体用の違い、持っている免許や経験による講習時間の短縮、費用と日数、修了証の扱い、会社負担で取るときの確かめ方までを、法令・厚生労働省の告示と教習機関の公式案内をもとに整理しました。

  • 38時間技能講習の基本の時間
    (学科13時間・実技25時間)
  • 14時間普通免許+3トン未満の
    運転経験3か月などで短縮
  • 13時間以上3トン未満で必要な
    特別教育(整地・掘削用)
  • 4.9万〜11.6万円教習機関3か所の
    技能講習の受講料(税込)
  • 対象:未経験・これから重機に乗りたい人
  • 費用は教習機関の公式案内で確認
  • 会社負担で取れる求人あり

先に結論:工事現場で機体重量3トン以上の油圧ショベル(ユンボ)やブルドーザーなどを運転するには、「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」の修了が必要です。3トン未満なら、会社が行う特別教育(13時間以上)で運転できます。ブレーカなどの解体用機械は、別の「解体用」の講習です。技能講習は免除がなければ学科13時間・実技25時間の計38時間で、今回確かめた3つの教習機関では5〜5.5日・税込107,000〜116,000円でした。普通免許を持ち、3トン未満の機械の運転を3か月以上経験すると、14時間(2日・49,000〜51,000円)に短くなります(2026年10月30日確認)。どれも現場の中で運転するための資格で、公道を走らせるには大型特殊免許などの運転免許が別に要ります。自分で払う前に、応募先が費用を負担してくれるかを確かめましょう。

この記事の目次
  1. 「重機の免許」の正体
  2. 技能講習と特別教育の違い
  3. 整地・掘削用と解体用
  4. 技能講習の科目と時間
  5. 免除で短くなる人
  6. 3トン未満の特別教育
  7. 費用と日数
  8. 公道を走る運転免許
  9. 申し込みから修了まで
  10. 修了後に守ること
  11. 会社負担で取る
  12. よくある質問
  13. まとめ

「重機の免許」は2種類|現場で動かす資格と、公道を走る運転免許

求人や検索では「重機の免許」「ユンボの免許」とよく言われますが、工事現場で重機を動かすための資格は、自動車教習所で取る運転免許とは別のものです。決めている法律が違い、受ける場所も、もらえる証明も違います。

場面必要なもの決めている法律受ける場所
工事現場の中で運転する(機体重量3トン以上)車両系建設機械の運転技能講習の修了(修了証)労働安全衛生法第61条、同法施行令第20条第12号都道府県労働局長の登録を受けた教習機関
工事現場の中で運転する(3トン未満)特別教育の修了労働安全衛生法第59条第3項、労働安全衛生規則第36条第9号会社(事業者)。教習機関の講習を使うことも多い
公道を走らせる大型特殊免許など、車の種類に合った運転免許道路交通法第85条自動車教習所・運転免許試験場

施行令第20条第12号は、技能講習が必要な業務を「機体重量が三トン以上の…建設機械で、動力を用い、かつ、不特定の場所に自走することができるものの運転(道路上を走行させる運転を除く。)の業務」と書いています。かっこの中の「道路上を走行させる運転を除く」がポイントで、技能講習は道路の外、つまり工事現場の中で動かすための資格です。反対に、大型特殊免許だけを持っていても、現場で掘削などの作業はできません。

重機オペレーターの仕事内容・年収・働き方は「重機オペレーターは「やめとけ」?年収・資格・未経験からの始め方」で詳しく紹介しています。この記事は資格の取り方に絞って、講習の中身、短くなる条件、費用と日数を掘り下げます。

3トンが境目|技能講習と特別教育の違い

現場で使う重機の資格は、機械の重さで2つに分かれます。法令の言葉では「機体重量」ですが、教習機関の案内では「機体質量」と書かれていることが多く、どちらも同じ3トンの線を表しています。

項目技能講習特別教育
運転できる機械機体重量3トン以上(3トン未満も運転できる)3トン未満だけ
行うところ都道府県労働局長の登録を受けた教習機関会社(事業者)。教習機関の講習を会社が使うこともある
時間(整地・掘削用)学科13時間・実技25時間の計38時間(免除なしの場合)学科7時間以上・実技6時間以上の計13時間以上
試験学科と実技の修了試験がある告示に修了試験の定めはない
証明教習機関が技能講習修了証を交付。運転するときは携帯する会社が受講者・科目などの記録を作り、3年間保存する

厚生労働省の建設労働者育成支援事業(建設業ウェルカム)は、整地・掘削用の技能講習を、機体質量が3トン以上(3トン未満も可)の油圧ショベルやブルドーザーなどを運転できる資格だと説明しています。小さな機械しかない会社でも、転職や現場の変化で3トン以上に乗ることは十分ありえます。重機の仕事を続けるなら、最終的な目標は技能講習です。

特別教育で3トン以上は運転できない:労働安全衛生法第61条第2項は、資格のある人以外は就業制限の業務を「行なつてはならない」としています。資格のない人を就かせた会社には6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(同法第119条)、資格がないのに運転した本人にも50万円以下の罰金(同法第120条)の定めがあります。会社の指示であっても、乗る機械の重さと自分の資格を確かめておきましょう。

「整地・掘削用」と「解体用」|機械の種類で講習が分かれる

施行令の別表第七は、建設機械を6つのグループに分けています。技能講習が必要になるのは、そのうち整地・運搬・積込み用、掘削用、基礎工事用、解体用の4つで(施行令第20条第12号)、講習は「整地・運搬・積込み用及び掘削用」「基礎工事用」「解体用」の3種類です。ローラーなどの締固め用機械は、重さに関係なく特別教育です。

グループ主な機械機体重量3トン以上3トン未満
整地・運搬・積込み用ブル・ドーザー、モーター・グレーダー、トラクター・ショベル、スクレーパーなど車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習特別教育
掘削用パワー・ショベル、ドラグ・ショベル(バックホウ)、クラムシェル、トレンチャーなど同上特別教育
解体用ブレーカ、鉄骨切断機、コンクリート圧砕機、解体用つかみ機車両系建設機械(解体用)運転技能講習特別教育(解体用)
基礎工事用くい打機、くい抜機、アース・ドリル、アース・オーガーなど車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習特別教育
締固め用ローラー重さに関係なく特別教育
コンクリート打設用コンクリートポンプ車作業装置の操作に特別教育
出典:労働安全衛生法施行令第20条第12号・別表第七、労働安全衛生規則第36条・第151条の175

解体用は「先端を付け替えた油圧ショベル」

建設業ウェルカムによると、解体用機械の多くは、ドラグショベル(油圧式ショベル)のバケットを、ブレーカや鉄骨切断機、コンクリート圧砕機、解体用つかみ機といった解体用の作業装置(アタッチメント)に換えて使います。見た目は同じ油圧ショベルでも、先端が解体用の装置なら「解体用機械」です。

労働安全衛生規則の別表第三では、解体用機械を運転できるのは解体用の技能講習の修了者などで、整地・掘削用の修了証だけでは運転できません。逆に、解体用の修了証だけでバケットでの掘削はできません。解体の現場で働くなら、2つをセットで持つことになります。整地・掘削用を修了していれば、解体用は5時間の短いコースで受けられます(後の章で説明します)。

2013年より前の解体用の修了証に注意:平成25年7月1日の改正で、解体用機械にブレーカのほか鉄骨切断機・コンクリート圧砕機・解体用つかみ機が加わりました。規則別表第三では、この3つを運転できるのは、平成25年7月1日以後に始まった解体用の技能講習の修了者などとされています。それより前に修了した解体用の修了証で運転できるのは、当時の経過措置の講習を受けた人などを除き、ブレーカです。古い修了証を持っている人は、修了した日付を確かめましょう。

技能講習の科目と時間|38時間で学ぶこと

整地・掘削用の技能講習の中身は、厚生労働省の告示「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習規程」(昭和47年労働省告示第112号)で決まっています。免除を受けない場合の科目と時間は次のとおりです。

区分科目主な範囲時間
学科走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識原動機、動力伝達装置、走行装置、かじ取り装置、ブレーキなど4時間
学科作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識機械の種類と用途、作業装置の構造と扱い方、一般的な作業方法5時間
学科運転に必要な一般的事項に関する知識運転に必要な力学と土質工学、土木施工の方法3時間
学科関係法令労働安全衛生法・施行令・規則の関係する条項1時間
実技走行の操作決められたコースでの基本走行と応用走行20時間
実技作業のための装置の操作決められた方法での基本施工と応用施工5時間

38時間のうち、半分以上を占めるのが実技の「走行の操作」20時間です。次の章で説明する短いコースの多くは、この走行の部分が免除される仕組みです。告示では、学科はおおむね100人以内、実技は10人以内を1つの単位として行うことになっています。

講習の最後には修了試験があり、学科は筆記または口述、実技は実技の科目について行います(規程第5条)。合格すると教習機関から技能講習修了証が交付されます(労働安全衛生規則第81条)。キャタピラー教習所名古屋教習所の案内は、コースの時間に修了試験の時間は含まれないとし、試験に不合格だった場合は、希望すれば1回に限り有料で補講と再試験を受けられるとしています。

解体用の技能講習も、免除がなければ学科13時間・実技25時間の計38時間です。学科の範囲に、コンクリート造・鉄骨造・木造の建物などの種類と構造が入っている点が違います(車両系建設機械(解体用)運転技能講習規程、平成2年労働省告示第65号)。

持っている免許・経験で短くなる|14時間・18時間のコース

規程の第3条は、持っている免許・資格・経験によって、一部の科目の受講を免除できるとしています。告示の科目ごとの時間から計算すると、整地・掘削用の技能講習の時間は次のようになります。

持っている免許・資格・経験免除される科目講習の時間
大型特殊免許(第二種を含む)走行に関する知識(4時間)と走行の操作(20時間)14時間
普通・準中型・中型・大型免許(第二種を含む)を持ち、3トン未満の整地・掘削用や解体用の機械、または不整地運搬車の運転に3か月以上従事同上14時間
不整地運搬車運転技能講習の修了者同上14時間
上の機械の運転に6か月以上従事(運転免許は問わない)走行の操作(20時間)18時間
車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習の修了者走行に関する知識(4時間)34時間
解体用の技能講習の修了者など特例のカリキュラム(学科4時間・実技2時間)6時間
出典:車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習規程第3条・第4条。時間は告示の科目ごとの時間から編集部が計算

このほか、建設機械施工管理技術検定の合格者は、合格した級と種別によって、講習を受けなくても運転できる人として扱われる場合(規則別表第三)や、10時間のコースになる場合があります。

普通免許だけでは短くならない:14時間のコースは「普通免許など」と「3トン未満の機械などの運転経験3か月以上」がそろって初めて使えます。経験のない人は、普通免許を持っていても38時間です。コマツ教習所愛知センタの案内でも、38時間のコースは「受講要件はありません」、14時間のコースは経験のある人向けで、特別教育修了証の写しと事業主経験証明が必要とされています。

未経験から始める人にとって、いちばん使われやすいのは「3トン未満の特別教育(13時間)を受け、会社で3か月以上運転してから、14時間のコースで技能講習を受ける」道です。次の章以降で紹介する教習機関の料金で計算すると、特別教育19,000円と14時間のコース49,000〜51,000円を合わせて68,000〜70,000円で、いきなり38時間のコース(107,000〜116,000円)を受けるより安く、講習の時間も合計27時間で済みます。ただし3か月の経験を積む間は、3トン以上の機械には乗れません。

経験で短くするときは、会社が経験を証明する書類が要ります。コベルコ教習所は、2026年10月20日以降、受講申込書とは別に「講習科目の一部免除申請書」を作って出すよう案内しており、この申請書の訂正には事業者印が必要としています。

解体用を後から取るときは5時間

解体用の技能講習規程(第4条)には、整地・掘削用の資格を持つ人向けの特例があります。

持っている資格・免許・経験解体用の講習の時間
整地・掘削用の技能講習の修了者など5時間(学科3時間・実技2時間)
建設機械施工管理技術検定の一部の合格者3時間または11時間(級と種別による)
大型特殊免許、普通免許などと3か月以上の運転経験など14時間
上のどれにも当たらない38時間
出典:車両系建設機械(解体用)運転技能講習規程第2条〜第4条。時間は編集部が計算

3トン未満の特別教育|会社が行う13時間以上の教育

機体重量3トン未満の機械を運転する人には、会社が特別教育を行います(労働安全衛生法第59条第3項、労働安全衛生規則第36条第9号)。科目と時間は、厚生労働省の告示「安全衛生特別教育規程」(昭和47年労働省告示第92号)で決まっています。

特別教育学科実技合計
小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)7時間以上(走行装置3・作業装置2・一般的事項1・関係法令1)6時間以上(走行の操作4・作業装置の操作2)13時間以上
小型車両系建設機械(解体用)7時間以上7時間以上14時間以上
ローラー(重さに関係なく)6時間以上4時間以上10時間以上
出典:安全衛生特別教育規程第11条・第11条の3・第12条

特別教育は会社が自前で行うほか、教習機関の講習を使うこともよくあります。小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)の特別教育は、コマツ教習所愛知センタで2日・19,000円(学科をeラーニングで受け、実技を1日で受けるコースも同額)、コベルコ教習所岐阜教習センターで2日・19,000円でした(いずれも税込・テキスト代込み)。

労働安全衛生規則第37条は、十分な知識と技能がある科目については特別教育を省略できるとしています。たとえばコマツ教習所愛知センタの小型解体用の特別教育は、整地等の特別教育を修了した人向けの4時間のコース(1日・18,000円)です。教習機関で受けた特別教育には修了証が出るので、なくさずに持っておきましょう。後で技能講習の14時間のコースに申し込むとき、写しの提出を求められます。

特別教育は会社の義務:労働安全衛生法第59条第3項は、危険・有害な業務に労働者を就かせるときに、事業者が特別教育を行うことを義務づけています。会社は受講者・科目などの記録を作り、3年間保存します(労働安全衛生規則第38条)。費用の負担や、辞めたときの返済の約束との関係は、「資格取得支援制度とは?会社負担で取れる資格と辞めたときの返済の注意点」で解説しています。

費用と日数|3つの教習機関の公式案内で確かめた例

技能講習の受講料は、国が一律に決めているものではなく、教習機関ごとに違います。マン天の求人が多い東海地方の3か所について、公式の案内に載っている金額を2026年10月30日に確かめました(いずれも税込・テキスト代込み)。

教習機関38時間(免除なし)18時間14時間解体用5時間(整地・掘削用の修了者)
コマツ教習所 愛知センタ(愛知県一宮市)107,000円・5日56,000円・3日51,000円・2日25,000円・1日
キャタピラー教習所 東海教習センター 名古屋教習所(愛知県弥富市)116,000円・5日55,000円・3日49,000円・2日24,000円・1日
コベルコ教習所 岐阜教習センター114,000円・5.5日56,000円・2.5日49,000円・2日25,000円・1日
キャタピラー教習所の金額は「講習のご案内(2026年10月〜2027年3月)」によります

3か所を並べると、免除なしで約10.7万〜11.6万円・5〜5.5日、14時間のコースで約4.9万〜5.1万円・2日が目安です。38時間のコースは平日に5日続けて開く日程が多く、働きながら受けるなら休みの段取りが要ります。これは今回確かめた3か所の例で、ほかの地域や教習機関では金額も日程も変わります。料金が改定されることもあるので、申し込む前に必ず最新の案内を見てください。

受講料のほかにかかるもの:申込書に貼る写真(修了証にも使われます)、会場までの交通費、休んだ日の収入。キャタピラー教習所名古屋教習所の案内では、講習が始まった後や当日のキャンセル・欠席は返金できず、遅刻・早退・欠席や試験の不合格は失格で、受講費用は返金されないとしています。コベルコ教習所は、事前の連絡ならキャンセル料はかからない一方、講習開始後は返金しないとしています。

コベルコ教習所は、受講料は各教習センターを所管する労働局に届け出ているため、割引はできないとも案内しています。

公道を走らせるなら運転免許|大型特殊と小型特殊

ここまでの技能講習と特別教育は、工事現場の中で運転するための資格です。公道を走らせるときは、道路交通法の運転免許の出番になります。道路交通法施行規則第2条は、カタピラ(履帯)を持つ自動車、ロード・ローラ、タイヤ・ローラ、グレーダ、スクレーパ、ショベル・ローダ、ホイール・ブレーカなどの特殊自動車のうち、小型特殊自動車にあたらないものを「大型特殊自動車」としています。

種類大きさ・速度運転できる免許取れる年齢
小型特殊自動車長さ4.70m以下・幅1.70m以下・高さ2.00m以下(ヘッドガードや安全キャブなどが付いたものは2.80m以下)で、時速15kmを超える速度が出ない構造小型特殊免許。普通免許・大型特殊免許などでも運転できる小型特殊免許は16歳から
大型特殊自動車上の大きさ・速度に当てはまらない特殊自動車大型特殊免許18歳から
出典:道路交通法第85条・第88条、道路交通法施行規則第2条

大型特殊免許が役に立つのは、2つの場面です。1つは、ホイールローダーなどで公道を走る仕事があるとき。もう1つは、技能講習の短縮です。前の章のとおり、大型特殊免許があれば、重機の運転経験がなくても整地・掘削用の技能講習を14時間で受けられます。ただし大型特殊免許だけで現場の作業はできないので、技能講習とはセットで考えます。

公道を自分で走らせない重機は、トラックに積んで現場まで運びます。そのトラックを運転するには、車の大きさに合った運転免許が必要です。大型トラックの免許については「大型免許の取り方と費用」で解説しています。

申し込みから修了証を受け取るまで|5つのステップ

乗る機械と重さを確かめる整地・掘削用か解体用か、3トン以上か未満か。14時間や18時間のコースを使える免許・経験があるか。
教習機関とコースを選ぶ技能講習を行えるのは、都道府県労働局長の登録を受けた教習機関です。たとえばキャタピラー教習所名古屋教習所の案内には、整地・掘削用の講習に愛知労働局長の登録番号(第1252号)が書かれています。
書類をそろえて予約・支払いコベルコ教習所の場合、氏名・生年月日・住所がわかる本人確認書類(運転免許証や住民票など)と写真が必要です。短いコースでは、特別教育の修了証の写しや、会社による経験の証明も出します。
受講して修了試験を受ける学科は座学、実技は少人数で実際の機械を動かします。最後に学科と実技の修了試験があります。
修了証を受け取る写真入りの修了証が交付されます。コベルコ教習所は、取った資格はどのメーカーの機械でも運転でき、日本全国で有効だと案内しています。

18歳未満の人:年少者労働基準規則第8条は、満18歳に満たない人を「動力により駆動される土木建築用機械」の運転の業務に就かせてはならないとしています。講習を受けられるかは教習機関の決まりによります(コベルコ教習所は、18歳未満の人には別に同意書を求めています)。講習を先に受けていても、18歳になるまでは仕事として運転できません。高校を卒業してすぐ働き始める人などは、誕生日までは手元の作業や誘導から入ることになります。

外国籍の人:コベルコ教習所は、日本語の理解力を確かめるため「外国人労働者の日本語理解力自己申告兼同意書」の提出を求めています。キャタピラー教習所名古屋教習所には、通訳の付く外国語のコース(整地・掘削用で46時間・6日・150,000円。通訳料20,000円を含む)もあります。

修了後に守ること|携帯・再交付・定期的な教育

修了証は携帯する。更新はいらない

労働安全衛生法第61条第3項により、就業制限の業務に就くときは、修了証など資格を証明する書面を携帯していなければなりません。重機に乗る日は、修了証を持っているかを確かめる習慣をつけましょう。コベルコ教習所の案内では、修了証は永年有効で更新は不要です。住所が変わっても手続きはいりませんが、氏名が変わったときは書替が必要です。

なくしたら再交付。教習機関がなくなっていたら証明書

修了証をなくしたり傷めたりしたときは、交付を受けた教習機関に再交付を申し込みます。氏名が変わったときは書替を申し込みます(労働安全衛生規則第82条)。教習機関が講習の業務をやめている場合などは、厚生労働大臣が指定する機関(技能講習修了証明書発行事務局。指定を受けているのは富士通株式会社)に「修了証明書」の交付を申し込みます。厚生労働省の案内によると、登録教習機関から引き渡されたデータの範囲で、持っている複数の技能講習の資格を1枚の修了証明書にまとめることもできます。

定期的な安全衛生教育

厚生労働省の「危険又は有害な業務に現に就いている者に対する安全衛生教育に関する指針」は、就業制限の業務に就いている人などに、会社が一定期間ごとに安全衛生教育(定期教育)を行うよう求めています(会社は指針に基づき実施するよう努めなければならないとされています)。整地・掘削用の機械を運転する人向けのカリキュラムは計6時間で、最近の機械の特徴(2時間)、取扱いと保守(2時間)、災害事例と関係法令(2時間)です。指針は、教育を原則として就業時間内に行うものとしています。教習機関でも開かれていて、コベルコ教習所岐阜教習センターは技能講習または特別教育の修了からおおむね5年たった人向けに6時間・1日・13,000円、コマツ教習所愛知センタは6時間・1日・14,000円です。

会社負担で取る|求人票と面接で確かめること

重機の資格は、取らないと任せられない仕事に直結するため、会社が費用を出しやすい資格です。マン天に掲載中の求人から、車両系建設機械の資格を会社負担の取得支援の対象に挙げている3件を並べました(内容は求人ページの表記にもとづきます)。

求人仕事内容(求人ページの表記から)資格の書き方
株式会社セントラル(名古屋市港区)重機オペレーター(中途)名古屋市内の近距離の現場で、地中に埋まっている本管を交換するためにショベルカーなどを操作し、掘削作業【歓迎】車両系建設機械運転者。資格・免許取得支援制度(全額負担)の対象に、車両系建設機械運転者、玉掛け技能講習、移動式クレーン運転士など
株式会社セントラル(名古屋市港区)重機オペレーター(新卒)同じ同じ。対象となる方は「正社員としての就業経験がない方」
株式会社嘉戸工務店(名古屋市天白区)建築現場のマルチスキルワーカー東海3県の大手ゼネコンの建築現場で、コンクリートの打設や足場の組立・解体、重機による掘削作業など取得可能資格に車両系、玉掛、足場の組立て等作業主任者など。取得費用を会社が全額負担。「ユンボ等の重機オペレーター経験」を活かせる経験に挙げる

3件とも雇用形態は正社員です。応募の条件として、セントラルの2件は「【要】普通自動車運転免許」、嘉戸工務店は「※要普通免許」と書いています。セントラルの研修期間は2ヶ月で、中途向けは研修期間の給与を「過去実績と要相談」、新卒向けは月給240,000円としています。嘉戸工務店の給与は日給月給制です。

求人では「車両系建設機械運転者」「車両系」とまとめて書かれていることがよくあります。3トン以上を運転できる技能講習か、3トン未満の特別教育か、整地・掘削用か解体用かまでは書かれていないので、面接で確かめましょう。

重機オペレーターの求人を見てみる

名古屋市港区の株式会社セントラルの重機オペレーター(正社員・中途)の求人です。名古屋市内の近距離の現場でショベルカーなどを操作して掘削作業を行います。資格・免許取得支援制度(全額負担)の対象に車両系建設機械運転者が挙がっており、応募には普通自動車運転免許が必要です。月給は300,000円〜500,000円です。

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応募前・面接で確かめたい8項目

  • 対象は技能講習か、3トン未満の特別教育か(3トン以上の機械に乗る予定はあるか)
  • 整地・掘削用だけか、解体用も取らせてもらえるか
  • いつ受けるか(入社直後に38時間か、3トン未満で経験を積んでから14時間か)
  • 費用の範囲(受講料・テキスト代・交通費・不合格のときの再試験料)
  • 講習の日は出勤扱いになるか、給与は出るか
  • 一緒に取れる資格(玉掛け、小型移動式クレーン、大型特殊免許など)と取る順番
  • 途中で辞めたときに費用の返還を求める規程があるか(あれば書面で)
  • 独り立ちまで、誰がどのくらい一緒に乗って教えてくれるか

返還の約束の読み方は「資格取得支援制度とは?」、重機とあわせて求められやすい玉掛けは「玉掛け技能講習の取り方・費用・日数」、研修や独り立ちまでの支え方の見抜き方は「未経験歓迎の求人で失敗しない研修制度の見抜き方」が参考になります。

求職中なら、国の無料の職業訓練も:建設業ウェルカムの訓練は、技能実習費・資格取得費・就職支援が無料で、対象は未就職者・離職者など求職活動中で建設業への就職を考えている人です。取得できる主な資格に、車両系建設機械の技能講習(整地・運搬・積込・掘削)と(解体)が並んでいます。ただし資格だけを取るための訓練ではなく、複数のコースは受けられません。コースは地域と時期で違うので、サイトの訓練コース一覧で探しましょう。

なお、コベルコ教習所は整地・掘削用の技能講習を建設事業主に対する助成金制度の対象と案内しています。助成金を受け取るのは会社ですが、会社が講習の費用を出しやすい理由の1つです。

名古屋で重機の資格を会社負担で取れる仕事を募集中

名古屋市の重機オペレーター(中途・新卒)と建築現場の作業の正社員求人です。3件とも、車両系建設機械の資格を会社が費用を全額負担する取得支援の対象に挙げています。

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2026年10月時点の募集内容です。最新の条件は求人ページでご確認ください。

よくある質問

ユンボ(油圧ショベル)に乗るには免許が必要ですか?

工事現場で機体重量3トン以上の油圧ショベルを運転するには、運転免許ではなく「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」の修了が必要です(労働安全衛生法第61条、同法施行令第20条第12号)。3トン未満なら、会社が行う特別教育(学科7時間以上・実技6時間以上)で運転できます。どちらも現場の中の運転の資格で、公道を走らせるには大型特殊免許など、車の種類に合った運転免許が別に必要です。

車両系建設機械の技能講習の費用と日数はどのくらいですか?

免除のない38時間のコースは、今回確かめた3つの教習機関で5〜5.5日、税込・テキスト代込みで107,000〜116,000円でした。普通免許などを持ち3トン未満の機械の運転に3か月以上従事した人などが受けられる14時間のコースは、2日で49,000〜51,000円です(コマツ教習所愛知センタ、キャタピラー教習所名古屋教習所、コベルコ教習所岐阜教習センター。2026年10月30日確認)。料金は教習機関ごとに違い、改定されることもあります。

技能講習と特別教育は何が違いますか?

技能講習は都道府県労働局長の登録を受けた教習機関が行い、学科と実技の修了試験に合格すると修了証が交付されます。機体重量3トン以上(3トン未満も含む)の機械を運転できます。特別教育は会社(事業者)に実施が義務づけられた教育で、運転できるのは3トン未満の機械だけです。特別教育を受けただけで3トン以上の機械を運転することはできません。

講習の時間を短くできるのはどんな人ですか?

大型特殊免許を持つ人、普通・準中型・中型・大型免許を持ち3トン未満の整地・掘削用や解体用の機械(または不整地運搬車)の運転に3か月以上従事した人、不整地運搬車運転技能講習の修了者は、走行に関する科目が免除されて14時間になります。運転免許がなくても、同じ機械の運転に6か月以上従事した人は18時間です。普通免許を持っているだけでは短くなりません。経験で短くするときは、会社による経験の証明が必要です。

整地・掘削用の技能講習で、解体用の機械も運転できますか?

できません。ブレーカ、鉄骨切断機、コンクリート圧砕機、解体用つかみ機などの解体用機械は、車両系建設機械(解体用)運転技能講習の修了者などでなければ運転できません。ただし整地・掘削用の修了者は、解体用を5時間(学科3時間・実技2時間)の特例のコースで受けられます。今回確かめた3つの教習機関では、1日・24,000〜25,000円でした。

重機の資格は何歳から取れますか?

年少者労働基準規則第8条により、18歳未満の人は動力で動く土木建築用機械の運転の業務に就けません。講習を受けられるかは教習機関の決まりによります(コベルコ教習所は、18歳未満の人には別に同意書を求めています)。18歳の誕生日より前に働き始める人は、18歳になるまでは手元の作業や誘導から始めることになります。

修了証に有効期限はありますか?なくしたらどうなりますか?

コベルコ教習所の案内では、修了証は永年有効で更新は不要です(氏名が変わったときは書替が必要)。なくしたり傷めたりしたときは、交付を受けた教習機関に再交付を申し込みます(労働安全衛生規則第82条)。その教習機関が講習の業務をやめている場合は、厚生労働大臣が指定する機関(技能講習修了証明書発行事務局)に修了証明書の交付を申し込みます。運転するときは、修了証などの携帯が義務づけられています。

まとめ|重機の資格は「3トン」「機械の種類」「経験」で決まる

この記事の要点

  1. 現場で重機を動かす資格(技能講習・特別教育)と、公道を走る運転免許は別のもの。
  2. 機体重量3トン以上は技能講習、3トン未満は会社が行う特別教育(整地・掘削用は13時間以上)。
  3. 講習は整地・掘削用、解体用、基礎工事用で分かれる。整地・掘削用の修了証で解体用機械は運転できない。
  4. 技能講習は免除なしで38時間。大型特殊免許、または普通免許などと3トン未満の運転経験3か月以上で14時間。
  5. 今回確かめた3か所の費用は、38時間で107,000〜116,000円・5〜5.5日、14時間で49,000〜51,000円・2日。
  6. 18歳未満は重機の運転の業務に就けない。修了証は運転のときに携帯し、なくしたら再交付を申し込む。
  7. 会社負担で取るなら、対象の講習、受ける時期、費用の範囲、講習日の扱い、返還の規程を確かめる。

重機の資格は、数日の講習で取れる一方で、取った後も現場で使い続ける「手に職」の土台です。どの講習が必要かは、乗る機械の重さと種類、そして持っている免許と経験で決まります。

これから取るなら、まずは応募先の求人に車両系建設機械の取得支援があるかを確かめ、3トン未満の特別教育から始めて経験を積み、短いコースで技能講習へ進める会社を選ぶのが、お金の面でも、腕を磨く面でも無理のない始め方です。

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参照元ソース

※各出典の内容は2026年10月30日に確認しています。受講料・日程は教習機関が改定することがあります。求人の内容は掲載時点のもので、変わることがあります。申し込み・応募の前に、各出典と求人ページをご確認ください。

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