大型トラック運転手はきつい?1日の流れ・年収・4tとの違いを解説【2026年版】

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ドライバーの仕事ガイド・2026年版

大型トラック(10t)運転手はきつい?毎日の流れと年収の中身、向き不向き

工場と物流センターを結ぶ地場の配送から、県をまたぐ幹線の輸送まで、たくさんの荷物を一度に運ぶ大型トラック。「大型はきつい」という声と「大型は稼げる」という声の両方がある仕事です。この記事では免許の取り方ではなく、大型に乗ると毎日がどう変わるのか(1日の流れ、地場・中距離・長距離の違い、積み降ろし、年収の中身)に絞って、厚生労働省・警察庁・国土交通省などの一次情報と、マン天に掲載中の求人をもとに整理しました。

  • 20トン大型トラックの通常の
    車両総重量(最大25トン)
  • 約8.1万円毎月の給与のうち
    残業代などの額(令和7年)
  • 450km以上休息の特例が使える
    「長距離」の1運行の距離
  • 約6割大型の運転者のうち
    50歳以上の割合(令和7年)
  • 対象:大型をめざす人・中型からのステップアップを考える人
  • 地場・中距離・長距離の求人あり
  • 普通免許で応募できる求人あり

先に結論:大型トラック運転手のきつさは、車の大きさそのものより「どの型の運行に乗るか」で決まります。毎日帰れる地場の日勤、泊まりと日勤を組み合わせる中距離、日をまたぐ長距離では、生活リズムも体の使い方もまったく違います。令和7年賃金構造基本統計調査では、営業用大型貨物自動車運転者の毎月の給与は38.69万円で、そのうち約8.1万円が残業代などの超過労働給与です。年収は年齢による基本給の伸びより、運行の組み方・残業代・賞与で差がつきます。「運行の型」「パレットか手積みか」「給与の内訳」の3点を求人票と面接で確かめれば、続けられる職場を選びやすくなります。

この記事の目次
  1. 大型トラックとは
  2. 働き方の3つの型
  3. 大型ドライバーの1日
  4. 長距離の時間のルール
  5. 積み降ろしと荷待ち
  6. きついと言われる理由
  7. 統計で見る年収の中身
  8. 求人で見る給料
  9. 向き不向き
  10. 大型への道すじ
  11. 求人の見方と面接
  12. よくある質問
  13. まとめ

大型トラックとは?10t車の大きさと、4tとの違い

求人でよく見る「大型トラック」「10t車」は、法令上の大型自動車にあたるトラックです。道路交通法施行規則では、車両総重量11,000kg以上、最大積載量6,500kg以上、乗車定員30人以上のどれか1つに当てはまる車が大型自動車で、運転には大型免許が必要です。「10t」は積める量の目安としての呼び名なので、実際に積める量は車検証の最大積載量で確かめます。

全日本トラック協会は、大型トラックの車両総重量は法律で通常20トン(最大で25トン)と決められていて、車両そのものの重さと乗車定員が決まれば、積める量もおのずと決まると説明しています。同じ大型でも、屋根や壁のない平ボディは、側面が開くウイング車より荷台の架装が軽いぶん、多く積めます。

項目4tトラック(中型)大型トラック(10t)
車両総重量の例8トン弱(4トン積貨物車)20トン弱(10トン積貨物車)
長さの例8.75m11.99m
運転に必要な免許車両総重量7,500kg以上11,000kg未満などの車は中型免許車両総重量11,000kg以上などの車は大型免許
荷役の安全ルール最大積載量2トン以上5トン未満の車は、2023年10月から昇降設備が必要に(保護帽は側面が開く車などに限る)最大積載量5トン以上の車は、以前から昇降設備と保護帽が必要(保護帽は車の種類を問わない)

出典:車両総重量と長さの例は警察庁「車両総重量による大きさの比較」、免許の区分は道路交通法施行規則第2条、荷役のルールは厚生労働省のパンフレットによります。

警察庁の資料の例では、10トン積の貨物車は長さ11.99mで、普通乗用車(4.73m)の2.5倍ほど、4トン積より約3.2m長くなります。曲がるときに後輪が内側を通る内輪差や、後ろのはみ出しも大きくなるため、大型に乗り始めた人がまず向き合うのは、この長さに体を慣らすことです。

速度のルールも違います。警察庁によると、令和6年4月1日から、高速自動車国道での大型貨物自動車の最高速度は90km/hに引き上げられました(トレーラ、大型特殊自動車、三輪の自動車は80km/hのまま)。大型の中距離・長距離の運行は、この速度の範囲と、後で説明する運転時間・休憩のルールの中で組まれます。

大型免許は、道路交通法で原則21歳以上、普通免許などを受けていた期間が通算3年以上であることが受験の条件です(特別な教習を修了すれば19歳以上・通算1年以上)。教習の時間や費用、会社負担で取るときの注意点は「大型免許の取り方と費用」で詳しく解説しているので、この記事では、大型に乗ったあとの毎日に絞ります。4tの仕事については「4tトラックドライバーはきつい?」をご覧ください。

働き方は大きく3つ|地場・中距離・長距離を求人で比べる

大型の仕事は、走る距離と時間帯で大きく3つの型に分けられます。マン天に掲載中の求人を例に並べました(内容は求人ページの表記にもとづきます)。

型求人の例運ぶ物・行き先勤務時間・休日
地場・日勤ニッコン株式会社 東海営業所(愛知県東海市)大型トラックドライバー自動車部品・一般雑貨・産業機器など。東海エリア中心の地場配送で、日勤運行が基本、長距離泊まり運行なし07:00〜16:00(運行により変動あり、早出・残業あり)。週休二日制(土曜・日曜)※業務カレンダーによる
地場・日帰り中心株式会社マイシン(静岡県浜松市)10tトラックドライバー(ウィング車)日勤パレット便静岡・愛知エリアを中心に、商店や問屋、物流センターへ食品や飲料関連、日用雑貨、部品関連。配送件数は1日1〜2件ほど。関西・関東方面の運行が入る場合もある(1)05:00〜14:00 (2)07:00〜16:00(一例)。日曜他 週休二日制(隔週)、月に2〜3回程度の土曜出勤あり
中距離・泊まり+日勤株式会社マイシン(愛知県豊橋市)10tトラックドライバー 中距離エリア配送北関東(茨城・埼玉・群馬・千葉)・関西(兵庫)方面を中心に、工業製品や工業用原料、飲料・食品、日用品など。運行によっては車中泊があり、週に2〜3日は東海4県の日勤配送(1)02:00〜11:00 (2)05:30〜14:30 (3)06:00〜15:00(荷主や業務内容により異なる)。日曜他 週休二日制(隔週)、月に2〜3回程度の土曜出勤あり
長距離・シフト制協立運輸株式会社 名古屋営業所(車庫は愛知県小牧市)大型トラックドライバー(10t)小牧を拠点に関東・関西へ食品などを輸送。1人1台の専用トラックで、パレット積み中心0:00〜24:00の間でシフト制(実働8時間)。休日は月5〜8日程度

同じ「大型」でも、1日の件数、始業の時刻、家に帰れる日数がまったく違うことがわかります。地場の日勤は生活リズムを固定しやすい一方で、早出や残業が入ることがあります。中距離・長距離は、1日の件数が少なく運転の時間が長い一方で、出発が深夜や早朝になったり、日をまたいだりします。協立運輸の大型の求人は、神戸営業所、滋賀営業所(東近江市)、関東営業所(茨城県阿見町)でも同じ条件で出ています。

毎日帰れる配送の働き方そのもの(届け先を多く回る型と、拠点の間を結ぶ型の違いなど)は「地場配送とは?長距離との違い・きつさ・給料」で解説しています。

普通免許から大型をめざせる日勤パレット便

静岡県浜松市を拠点に、大型トラック(ウイング車)で静岡・愛知エリアを中心に配送する正社員求人です。配送件数は1日1〜2件ほどで、積み降ろしはパレット使用が中心(一部手作業あり)。必須の条件は普通免許(AT可)の取得3年以上で、業務に必要な免許は入社後の取得もでき、大型・中型・準中型・フォークリフトの免許取得制度があります。月給は280,000円〜350,000円(各種手当を含む総支給額)です。

浜松の10t日勤パレット便の求人を見る

大型ドライバーの1日|運行の型ごとの流れ

どの型でも、1日は点呼に始まり点呼に終わります。貨物自動車運送事業輸送安全規則(第7条)は、運送会社に、乗務の前には酒気帯びの有無、病気・疲労・睡眠不足などで安全に運転できないおそれがないか、日常点検をしたかを確かめること、乗務の後には車・道路・運行の状況の報告を受け、酒気帯びの有無を確かめることを求めています。酒気帯びの確認には、営業所に備えたアルコール検知器を使います。

車の大きさで決まる記録もあります。同じ規則では、車両総重量7トン以上または最大積載量4トン以上の事業用トラックは運行記録計(タコグラフ)で速度・距離・時間を記録すること(第9条)、車両総重量8トン以上または最大積載量5トン以上の車では、業務の記録に貨物の積載状況も書くこと(第8条)が決められています。大型の運転は、走った中身が数字で残る仕事です。

地場・日勤の1日(例)

出社・乗務前の点呼・日常点検アルコール検知器での確認と体調の申告、車の日常点検をして、その日の積み込み先と届け先を確かめます。
積み込み倉庫や工場で荷物を積みます。フォークリフトでパレットごと積む現場もあれば、手で積む現場もあります。積み終えたら、荷崩れしないよう固定します。
配送・荷降ろし工場、物流センター、問屋などへ届けます。大型は1回に運ぶ量が多いぶん、1日の件数は少なめになりやすく、浜松の求人は1日1〜2件ほどです。
帰庫・乗務後の点呼・記録車を戻して点呼を受け、運行の記録や翌日の準備をして終わります。東海市の求人は07:00〜16:00で、「朝出発して配送を行い、夕方ごろには業務終了」と書かれています(運行により変動あり、早出・残業あり)。

中距離(泊まり+日勤)の1週間(例)

豊橋の中距離の求人は、北関東・関西方面への運行と、東海4県の日勤配送を組み合わせています。仕事内容の欄には、運行によってはパーキングエリアなどでの車中泊があること、週に2〜3日は東海4県の日勤配送も組み込まれていて家で体を休める日も確保できることが書かれています。走行は全線高速道路で、高速料金は全額会社負担です。始業は02:00・05:30・06:00の例があり、荷主や業務内容によって変わります。

この求人のように、中距離の大型では「泊まりの運行の日」と「家に帰れる日勤の日」を1週間の中で組み合わせる働き方もあります。何曜日に泊まりが入るのか、泊まりは週に何日なのかは会社と荷主によって違うので、面接で運行表の例を見せてもらうと具体的にわかります。

長距離(日をまたぐ運行)の流れ(例)

協立運輸のマン天のインタビューでは、出社して積み込み、配送に出て、納品先で荷降ろしを終えたら次の積み込み場所へ向かい、帰る方面の荷物を積んで次の納品先へ、という流れが紹介されています。中長距離では日をまたぐ運行になり、そのぶん休息の時間をとると話しています(「[特集インタビュー]協立運輸株式会社」)。

会社で対面の点呼を受けられない長距離の運行には、決まりがさらに加わります。乗務の前と後の点呼がどちらも対面(または国が定める同等の方法)でできない運行では、途中で少なくとも1回点呼を受けること(第7条第3項)、会社は運行の経路、主な経過地の発車・到着の日時、休憩地点と休憩時間などを書いた運行指示書を作り、運転者に持たせること(第9条の3)が定められています。長距離の大型ドライバーは、1人で走っていても、会社と連絡を取り合いながら運行しています。

長距離の時間のルール|改善基準告示で決まっている上限

大型の長距離で一番気になるのは「1日に何時間働くのか」「どのくらい休めるのか」でしょう。トラック運転者の拘束時間(労働時間と休憩時間を合わせた、会社に拘束されている時間)と休息期間(勤務が終わってから次の始業までの、会社の拘束を受けない時間)には、厚生労働大臣の告示「改善基準告示」で上限と下限が決められていて、2024年4月1日からは見直し後の基準が適用されています。長距離にかかわる部分を中心にまとめました。

項目原則長距離・宿泊を伴う運行などの例外
1日の拘束時間13時間以内。延長しても最大15時間(14時間を超える回数は週2回までが目安で、できるだけ少なく)1週間の運行がすべて長距離貨物運送(1運行の走行距離450km以上)で、休息期間を住所地以外でとる場合、週2回まで最大16時間
休息期間継続11時間以上を与えるよう努めることを基本とし、9時間を下回らない上と同じ条件なら、週2回まで継続8時間以上。休息期間のいずれかが9時間を下回る場合は、運行の終了後に継続12時間以上
運転時間2日平均で1日9時間、2週平均で1週44時間まで事故・故障・災害など予期し得ない事象で遅れた場合は、客観的な記録があれば、対応に要した時間を除ける(1日の拘束時間・連続運転時間も同じ)
連続運転時間4時間まで(1回おおむね10分以上、合計30分以上の中断が必要)サービスエリアなどに停められず、やむを得ない場合は30分まで延長できる
1か月の拘束時間284時間以内労使協定により、年6か月まで310時間(284時間を超える月は連続3か月まで)
2人乗務1人で乗務する場合は、上の1日の拘束時間のとおり身体を伸ばして休める設備があれば最大20時間。長さ198cm以上・幅80cm以上などの条件を満たす車両内ベッドがあり、運行後に継続11時間以上休むなら24時間、そのベッドで8時間以上仮眠するなら28時間まで

長距離の特例には、「週2回まで」「運行のあとにまとめて休む」という歯止めがついています。ほかにも、業務の都合で継続9時間(長距離の条件に当てはまる場合は8時間)以上の休息をとれないときは、1か月程度を限度に全勤務回数の2分の1まで、休息期間を分けて与えることができます(1回継続3時間以上、2分割なら合計10時間以上、3分割なら合計12時間以上)。フェリーに乗っている時間は、原則として休息期間として扱われます。

時間外労働の上限も、2024年4月から自動車運転者に適用されています。原則は月45時間・年360時間で、臨時的な特別の事情がある場合でも年960時間までです。求人票の「実働8時間」「シフト制」の中身は、1週間の運行表の例を見せてもらうと確かめられます。2024年4月の見直しで業界がどう変わったかは「トラックドライバーの転職が今アツい!」でも紹介しています。

積み降ろしと荷待ち|パレット便・手積み・荷台の上り下り

ウイング車とパレットが中心の現場

大型の箱型トラックには、荷台の側面が鳥の翼のように上に開く「ウイング車」があります。横から大きく開くので、フォークリフトでパレット(荷物を載せる台)ごと積み降ろしでき、浜松の求人もウイング車での「日勤パレット便」です。協立運輸の求人は「パレット積み中心で、体への負担も軽減」とし、浜松の求人は「積み降ろしはパレット使用が中心(一部手作業あり)」と書いています。

一方で、段ボールなどを1個ずつ積み降ろす「手積み・手降ろし」の仕事もあります。大型は1台に積む量が多いので、同じ手積みでも作業の量は大きくなります。求人票に「パレット中心」とあっても一部に手作業があることは珍しくないため、手作業の割合と荷物1個の重さの目安は面接で聞いておきましょう。パレット便ではフォークリフトを使う場面が多く、免許の取り方は「フォークリフト免許で人生が変わる?」で紹介しています。

荷台の上り下りには、大型は以前からルールがある

陸上貨物運送事業労働災害防止協会によると、陸運業の休業4日以上の死傷災害の過半数は荷役作業のときに起きていて、荷台などからの墜落・転落が最も多いとされています。最大積載量5トン以上のトラックは、2023年の改正の前から、荷を積み降ろす作業での昇降設備の設置と保護帽の着用の義務の対象でした。厚生労働省のパンフレットは、最大積載量5トン以上のトラックについては、車の種類にかかわらず保護帽の着用が必要だとしています。使うのは、型式検定に合格した「墜落時保護用」の保護帽です。

会社が保護帽を用意しているか、荷台の昇降ステップや手すりが使いやすいかは、職場の安全への姿勢を見る手がかりになります。荷台からは飛び降りず、手すりを持って上り下りする。大型でも4tでも、これが基本です。

荷待ちは「記録」と「2時間」がキーワード

積み込み先や届け先で順番を待つ「荷待ち」も、大型ドライバーの1日を長くする原因の1つです。貨物自動車運送事業輸送安全規則(第8条)では、荷主の都合で待った場合、到着した日時、荷役作業の開始と終了の日時、出発した日時などを業務の記録に残すことになっています。

経済産業省・農林水産省・国土交通省が2023年6月に連名で出したガイドラインは、トラックドライバーの1運行あたりの荷待ちと荷役作業などの時間が計約3時間になっているとして、荷主の取り組みで2時間以内にすることを求めました。さらに改正物流効率化法により、2025年度からすべての荷主・物流事業者に荷待ち時間の短縮などの努力義務がかかり、国は1運行の荷待ち・荷役等の時間を2時間以内、1回の受け渡しごとに1時間以内にする目標を示しています(一定規模以上の事業者への義務は2026年度から)。

待ち時間がゼロになるわけではありません。協立運輸のインタビューでは、荷待ちの時間を動画や音楽など自分の好きなように使えると話していて、1人1台の専用車かどうかで、待ち時間の過ごしやすさも変わります。

「大型はきつい」と言われる理由と、続けられる条件

良い面だけを並べても仕事選びの役には立ちません。トラックドライバー全体の「やめとけ」と言われる理由は「未経験からトラックドライバーになるには?」で取り上げています。ここでは、大型ならではの負担を正直に挙げます。

生活リズムが不規則になりやすい

深夜や早朝の出発、日をまたぐ運行がある。シフト制の求人では、始業の時刻が日によって変わることもある。

車中泊がある運行も

中距離・長距離では、パーキングエリアなどで休む運行がある。豊橋の中距離の求人にも記載がある。

12m近い車を動かす緊張

警察庁の資料の例で長さ11.99m。狭い構内、右左折、後退のたびに神経を使う。

荷待ちと時間指定

届け先の都合で待つ時間も拘束時間に入る。到着の時刻を指定されることもある。

積み降ろしの量

手積みの仕事では、1台に積む量が多いぶん作業も多い。荷台からの墜落・転落にも注意が要る。

預かる責任の重さ

車両総重量20トン近い車と、たくさんの荷物を1人で預かる。事故を起こせば被害が大きくなりやすい。

反対に、大型ならではの「楽な面」もあります。1回に運ぶ量が多いぶん1日の件数が少なめになりやすく(浜松の求人は1日1〜2件ほどで、「慌ただしさはありません」と記載)、高速道路を中心に走る運行では、市街地を細かく回る配送より運転に集中できる時間が長くなります。1人1台の専用車なら、車内を自分の過ごしやすいように整えられます。協立運輸の求人では、電子レンジやケトルを置いて「自分の部屋みたいに」使っている人もいると紹介されています。

続けやすくなる条件:運行の型が自分の生活に合っている(毎日帰りたいなら地場の日勤から探す)、パレット中心でフォークリフトを使える、1人1台の専用車、運行表が改善基準告示の範囲で無理なく組まれている、荷待ちの記録と短縮に取り組んでいる、保護帽や昇降設備がそろっている。この条件がそろうほど、大型の仕事は長く続けやすくなります。

統計で見る年収の中身|残業代・年齢・経験年数で分けて読む

厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査では、運送会社で大型トラックに乗る人は「営業用大型貨物自動車運転者」に分類されます(一般労働者・企業規模10人以上・男女計)。平均51.5歳・勤続13.4年で、残業代などを含む毎月の給与(きまって支給する現金給与額)は38.69万円、年間賞与その他特別給与額は42.96万円です。12か月分と賞与を足した年収の目安は約507万円になります。大型と大型以外の運転者の比較は「大型免許の取り方と費用」で取り上げているので、ここでは年収の中身を分けて見ていきます。

年収のおよそ2割は残業代など

内訳月年間(目安)年収に占める割合
所定内給与額(基本給や毎月決まって付く手当など)30.63万円約368万円約7割(72.5%)
超過労働給与(時間外・深夜・休日出勤の手当など)約8.06万円約97万円約2割(19.1%)
年間賞与その他特別給与額なし42.96万円1割弱(8.5%)
合計38.69万円約507万円100%

月の実労働時間は、所定内が175時間、超過(残業など)が33時間です。大型の給料は、走った時間や時間帯に応じて付く手当の比重が大きいことがわかります。超過労働給与は時間外・深夜・休日の勤務などに対して払われる給与なので、残業や深夜の勤務が少ない働き方では、この部分は小さくなりやすいと考えておきましょう。求人票の固定残業代の時間数や「残業手当全額支給」といった書き方は、この約2割の中身を読むための大事な手がかりです。

大型と大型以外の差も、この内訳で見るとよくわかります。同じ調査で営業用貨物自動車運転者(大型車を除く)の毎月の給与は34.17万円、うち所定内給与額は28.73万円です。所定内給与額の差は月1.90万円なのに対し、残業代などの差は月2.62万円(大型約8.06万円、大型以外約5.44万円)で、月の超過実労働時間も大型の方が7時間長くなっています(33時間と26時間)。

年齢で見ると、30代から50代まではほぼ横ばい

年齢毎月の給与うち所定内年間賞与など年収の目安月の超過実労働時間
20〜24歳34.71万円28.43万円29.74万円約446万円26時間
25〜29歳36.84万円29.55万円29.78万円約472万円28時間
30〜34歳39.73万円31.09万円35.16万円約512万円32時間
35〜39歳39.96万円30.83万円44.01万円約524万円40時間
40〜44歳40.49万円31.20万円41.21万円約527万円37時間
45〜49歳40.23万円31.29万円47.04万円約530万円36時間
50〜54歳40.28万円31.79万円48.23万円約532万円36時間
55〜59歳39.25万円31.15万円47.00万円約518万円33時間
60〜64歳36.13万円29.15万円37.58万円約471万円30時間

毎月の給与は20代から30代前半にかけて上がり、そのあと50代まで40万円前後でほぼ横ばいです。所定内給与額は20代前半の28.43万円から50代前半の31.79万円まで、差は3.36万円ほどしかありません。年齢とともに基本給が大きく上がっていく仕事というより、早い時期に一人前の水準に届き、そこから先は運行の内容、残業代、賞与で差がつく仕事だと読めます。

調査の推計労働者数で見ると、営業用大型貨物自動車運転者のうち50歳以上が約6割(61.6%)を占め、30歳未満は4%に届きません(3.8%)。ベテランが多く、若い世代が少ない職種です。

経験年数で見ると、1年目でも所定内は27万円台

経験年数所定内給与額(月)年間賞与その他特別給与額
0年27.54万円4.57万円
1〜4年29.52万円33.35万円
5〜9年29.44万円39.19万円
10〜14年30.02万円42.76万円
15年以上31.69万円49.11万円

ここでいう経験年数は、いまの職種の仕事に従事した年数で、ほかの会社での経験も通算します。自動車の運転者の場合は、免許を取ったあと実際にその仕事に従事した年数です。所定内給与額は経験0年でも27.54万円で、15年以上との差は約4.2万円です。賞与の額は前の年1年間の額なので、入ったばかりの人は少なく出ます。1年目は賞与が少ないぶん、年収は統計の平均よりかなり低くなると考えておきましょう。

会社の規模で、残業の時間も違う

同じ調査で企業規模別に見ると、営業用大型貨物自動車運転者のうち、従業員10〜99人の会社で働く人が54.5%と半数を超え、100〜999人が33.0%、1,000人以上が12.5%です。月の超過実労働時間は10〜99人で26時間、100〜999人で44時間、1,000人以上で36時間と、規模によって違います。賞与は規模の大きい会社ほど多い傾向で、規模別の年収の目安は「トレーラー運転手の仕事と給料」でも紹介しています。

数値の出典と計算方法:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者・職種の第1表(職種小分類別)、第5表(年齢階級別)、第14表(経験年数階級別)の男女計・企業規模計(10人以上)の値です。毎月の給与と所定内給与額は令和7年6月分、年間賞与その他特別給与額は原則として前の年1年間の額です。超過労働給与は「きまって支給する現金給与額−所定内給与額」、年収の目安は「きまって支給する現金給与額×12か月+年間賞与その他特別給与額」で編集部が計算しました。年齢別の表では19歳以下と65歳以上を省いています。

求人で見る大型ドライバーの給料

統計は平均51.5歳の人たちの平均です。実際に応募する求人では、給与の書き方そのものが会社ごとに違います。この記事で取り上げた求人を並べました(求人ページの表記にもとづきます)。

求人給与年収例・賞与など残業・手当の書き方
株式会社マイシン(浜松市・10t日勤パレット便)月給280,000円〜350,000円(各種手当を含む総支給額)年収例3,860,000円〜4,340,000円。月収例は30歳・入社1年目で280,000円、30歳・入社5年目で320,000円。賞与年2回(計50〜70万円の支給実績あり)各種手当を含む総支給額と記載。詳細は面接時に説明
株式会社マイシン(豊橋市・10t中距離エリア配送)290,699円〜307,418円年収例:5年目/20代/570万円(賞与込み)。賞与年2回固定残業50時間。給与の内訳に固定時間A手当・固定時間B手当・出張手当・車格手当(4トン以上)・長距離手当(長距離区分の方のみ)など
ニッコン株式会社 東海営業所(東海市・大型)月給330,000円〜420,000円(稼働によって異なる)賞与年2回、昇給年1回、安全運行手当(21,000円/月)各種手当(早出/深夜/残業)、残業手当全額支給
協立運輸株式会社 名古屋営業所(小牧拠点・10t)月給400,000円〜500,000円以上(経験・能力を考慮)昇給年1回、賞与年2回(業績による)、家族手当・住宅手当「業務量に応じてしっかり収入UP」と記載。残業時間・固定残業代の記載なし

固定残業代の時間数を必ず確かめる:豊橋の中距離の求人は「固定残業50時間」と書かれています。固定残業代は、決まった時間分の残業代をあらかじめ給与に含めて払う仕組みです。同じくらいの月給でも、含まれる残業の時間数が違えば、1時間あたりの給料は変わります。時間を超えた分がどう支払われるか、実際の月の残業時間はどのくらいかを面接で確かめましょう。読み方は「求人の給与欄の読み方完全ガイド」で解説しています。

統計の毎月の給与38.69万円は、平均51.5歳・勤続13.4年の人たちの、残業代なども含んだ平均です。入社1年目の月収例(浜松の求人で280,000円)や、統計の経験0年の所定内給与額(27.54万円)とは前提が違います。求人の数字を統計と比べるときは、年齢・経験・運行の型・残業の扱いの違いを踏まえて読みましょう。

向いている人・慎重に考えたい人

向いている人慎重に考えたい人
長い時間、1人で運転に集中するのが苦にならない1日じゅう誰かと話しながら働きたい
大きな車でも、曲がる前・下がる前の確認を毎回くり返せる急いでいると確認を省きがち
出発の時刻が日によって変わっても、眠る時間を自分で整えられる(または地場の日勤を選べる)生活リズムが崩れると体調を崩しやすいのに、勤務の型を確かめずに応募しようとしている
車中泊や車内での休憩を、自分なりに快適にできる家族の事情などで、泊まりの運行がどうしても難しい(地場の日勤の求人なら検討の余地あり)
運行表を見て、休憩や休息の取り方を考えるのが好き時間の決まりを「守らされるもの」としか感じられない

大型に求められるのは、特別な運転の才能よりも「20トン近い車を預かっている」という意識を毎回持ち続けることです。4tなどで車の大きさに慣れている人、倉庫でフォークリフトを扱ってきた人は、その経験がそのまま生きます。

大型への道すじ|未経験から・4tから

大型免許の受験には原則として21歳以上・通算3年以上の免許歴が要るため、多くの人は普通免許や中型免許で働きながら大型をめざします。掲載中の求人にも、いくつかの入り口があります。

普通免許で入り、大型の現場へ

浜松の10tの求人は「普通免許(AT可) ※取得3年以上」が必須で、業務に必要な免許は入社後の取得もOK。大型・中型・準中型・フォークリフトの免許取得制度がある。

普通免許から段階を踏む

豊橋の中距離の求人は普通免許(AT可)で応募でき、入社1ヶ月で準中型・中型免許・フォークリフトの取得制度を使える。「中型から大型にステップアップしたい」人も歓迎と記載。

大型免許の取得を考えている人

協立運輸の求人は「大型免許をお持ちの方 または取得をお考えの方(支援制度あり)」が必須の条件で、大型免許取得支援制度(社内規定あり)がある。

大型免許を持っている人

東海市の求人は大型自動車運転免許が必要。日勤・地場配送で、大型の経験を生かしたい人に向く。

免許の費用や、会社負担で取るときの返還条件の読み方は「大型免許の取り方と費用」で、大型の先にあるトレーラーの仕事は「トレーラー運転手の仕事と給料」で解説しています。

大型は「車格を上げるほど稼げる」と言われることがあります。たしかに統計の年収の目安は大型の方が高いものの、先ほど見たとおり、毎月の給与の差のうち大きいのは残業代などの部分で、働く時間も長めです。毎日帰れる中型の仕事を続ける、地場の大型で生活リズムを守る、中距離・長距離に挑戦する。自分の生活に合う道を選びましょう。

求人の見方と、面接で聞くこと

応募前チェック9項目

  • 運行の型:地場・日帰り中心か、泊まりを含む中距離か、日をまたぐ長距離か
  • 勤務時間:始業が固定か、シフト制か。深夜・早朝の始業がどのくらいあるか
  • 休日:「週休二日制(土曜・日曜)」「週休二日制(隔週)」「月5〜8日程度」など、書き方の違い
  • 車両:荷台の形(ウイング・平ボディなど)、1人1台の専用車か、装備
  • 積み降ろし:パレット中心か、手作業の割合はどのくらいか
  • 給与の内訳:固定残業代の時間数、残業手当の払い方、長距離手当などの付き方
  • 賞与と年収例:支給の実績、年収例の年数・年齢
  • 免許の制度:応募に必要な免許、入社後に取れる免許、費用の負担と条件
  • 安全の仕組み:点呼と運行表の組み方、保護帽や昇降設備の用意

休日の書き方の読み方は「求人の休日・勤務時間の読み方完全ガイド」で解説しています。この記事で取り上げた求人でも、土日休みの週休二日制、隔週の週休二日制、月5〜8日程度と書き方がばらばらです。休みが月5日の月は、週休2日(月8〜9日)より少なくなります。

面接で聞いておきたいこと

  • 1週間の運行表の例を見せてもらえますか。泊まりの運行は週に何日ありますか
  • 1運行の走行距離はどのくらいで、休息はどこでとりますか
  • 積み込み先や届け先での待ち時間は、1回にどのくらいありますか
  • 手積み・手降ろしはどのくらいありますか。荷物1個の重さの目安は
  • 独り立ちまで、誰がどのくらいの期間、横に乗って教えてくれますか
  • 固定残業の時間を超えた分はどう支払われますか。実際の残業は月何時間くらいですか

研修の中身の見抜き方は「未経験歓迎の求人で失敗しない研修制度の見抜き方」も参考になります。

東海で大型トラックドライバーを募集中(地場・中距離・長距離)

毎日帰れる東海市の地場・日勤、泊まりと日勤を組み合わせる豊橋の中距離、小牧を拠点に関東・関西へ運ぶシフト制の長距離。運行の型が違う3つの大型の正社員求人です。豊橋の求人は普通免許(AT可)で応募でき、小牧の求人は大型免許の取得を考えている人も応募できます(支援制度あり)。

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2026年10月時点の募集内容です。最新の条件は求人ページでご確認ください。

よくある質問

大型トラックの運転手は未経験からなれますか?

なれます。ただし大型免許の受験は、原則として21歳以上で、普通免許などを受けていた期間が通算3年以上あることが条件です(特別な教習を修了すれば19歳以上・通算1年以上)。掲載中の求人には、普通免許(AT可)の取得3年以上で応募でき、入社後に大型・中型・準中型の免許取得制度を使える日勤の10tの求人や、大型免許の取得を考えている人も応募できる求人があります。費用の負担や、途中で辞めた場合の扱いは応募前に確かめましょう。

大型トラック運転手の年収はどのくらいですか?

令和7年賃金構造基本統計調査では、営業用大型貨物自動車運転者の毎月の給与は38.69万円、年間賞与などは42.96万円で、年収の目安は約507万円です(平均51.5歳・勤続13.4年)。毎月の給与のうち約8.1万円は残業代などの超過労働給与です。年齢別の年収の目安は20代後半で約472万円、40代前半で約527万円で、30代から50代まではほぼ横ばいです。

長距離の大型トラックだと、家に帰れない日が続きますか?

運行の型によります。東海エリア中心で長距離泊まり運行のない日勤の求人もあれば、車中泊のある中距離の運行に週2〜3日の日勤を組み合わせる求人、関東・関西へのシフト制の運行もあります。改善基準告示では、勤務の間の休息は継続11時間以上を基本に9時間を下回らないこととされ、1運行の走行距離が450km以上の長距離で、休息を住所地以外でとる場合に限り、週2回まで継続8時間以上にできます。泊まりが週に何日あるかは、面接で運行表の例を見せてもらいましょう。

大型トラックは手積み・手降ろしが多いですか?

会社と荷物によって違います。ウイング車でフォークリフトを使ってパレットごと積み降ろす「パレット便」の求人もあれば、段ボールを1個ずつ手で扱う仕事もあります。「パレット使用が中心(一部手作業あり)」のように書かれた求人もあるので、手作業の割合と荷物1個の重さの目安を面接で聞いておきましょう。

大型トラックは高速道路を何キロで走れますか?

警察庁によると、令和6年4月1日から、高速自動車国道での大型貨物自動車の最高速度は90km/hに引き上げられました。トレーラ、大型特殊自動車、三輪の自動車は80km/hのままです。速度だけでなく、連続運転は4時間までといった休憩のルールも守りながら運行を組みます。

4tと大型、未経験ならどちらから始めるのがよいですか?

持っている免許と、求める働き方で決まります。大型免許は原則として21歳以上・通算3年以上の免許歴が必要なので、免許歴が短い人は4tなどの仕事から始めることになります。大型は1日の件数が少なめになりやすい一方、中距離・長距離では泊まりや深夜・早朝の出発があります。毎日帰れることを優先するなら、地場の日勤の求人から探すと選びやすくなります。

まとめ|大型のきつさは「運行の型」で選べる

この記事の要点

  1. 大型トラックは車両総重量11,000kg以上などの大型自動車。通常の車両総重量は20トン(最大25トン)で、10トン積の例では長さ11.99m。
  2. 働き方は地場・中距離・長距離で大きく違う。毎日帰れる日勤から、車中泊のある運行、0時〜24時のシフト制まである。
  3. 長距離(1運行450km以上)で家以外で休む場合は、週2回まで拘束16時間・休息8時間の特例がある。休息が9時間を下回ったときは、運行の後に継続12時間以上休む決まり。
  4. 最大積載量5トン以上のトラックは、以前から昇降設備と保護帽が必要。荷役の災害は荷台からの墜落・転落が最も多い。
  5. 令和7年の統計で、毎月の給与38.69万円のうち約8.1万円が残業代など。年収の目安は約507万円。
  6. 年齢で見ると30代から50代まではほぼ横ばい。経験0年でも所定内は27.54万円で、差は運行・残業・賞与でつく。
  7. 求人は、運行の型、積み降ろしの方法、固定残業代の時間数、免許の制度で見比べる。

大型トラックは、1回にたくさんの荷物を運べる、物流の中心にいる車です。大きな車を安全に動かし、決められた時間の中で荷物を届けられるドライバーは、多くの会社で頼りにされます。きつさの多くは、どの型の運行に乗るか、どう積み降ろすかで決まるので、求人の選び方で大きく変えられます。

これから大型をめざすなら、まず「毎日帰りたいか」「泊まりがあってもよいか」を決め、そのうえで「パレット中心か」「給与の内訳はどうなっているか」「免許の制度はあるか」を求人票で確かめてみてください。面接では、1週間の運行表の例を見せてもらうのがいちばんの近道です。

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大型トラックのほか、4t、ルート配送、トレーラーなど、マン天に掲載中のドライバー求人を並べて見比べられます。運行の型、積み降ろし、勤務時間、免許の制度を軸に探してみてください。

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参照元ソース

※各出典の内容は2026年10月に確認しています。統計は大型トラックの運転者全体の平均で、運行の型や地域による違いを含みます。求人の内容は掲載時点のもので、変わることがあります。応募前に各出典と求人ページをご確認ください。

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